○ アレックスです
この表現 "Alex here !" は、最初、筆者の思い込みで、マレーシア特有の表現として記事にしましたが、その後、英米で標準的に使われる表現であったことを知りました。
よってこれは「マレーシアン・イングリッシュ」とはいえませんが、自分の認識を変えてくれた課程を補足追記して残しておくことにしました。 (2004.02.28)
<最初の記事>
ここでは日本ほど携帯電話のマナーが普及していない。劇場や映画館、電車の中でスイッチを切る人はごく少数と思われる。
ある日、電車の中で立っていたら、私のすぐ後ろの人が携帯電話で話を始めた。
Hello, Alex here !
ほう、この人、アレックスさんっていうのね。
続いて私の斜め前の人もおもむろに携帯を取り出して話を始めた。
Hello, George here !
ふ〜ん、この人はジョージさんか。
こんな風に、こちらから電話をかけて「××です」と名乗るには、
XX here ! と言う。
相手からは見えてないのに 「私、ここ」 って言われてもなぁ……なんてカタイことは抜き。
学校で習った
This is XX speaking.
と言う人は、たぶんほとんどいない。 ( 2004.02.17 記 )
1. 予感
この記事を書いた一週間後、朝、都心のコーヒー屋さんで新聞を広げていたら、後ろの方で誰かの携帯電話が鳴った。
Yes, this is James here !
お!?
This is XX here. か。
へ〜、こんな言い方もするのね、と思いながら振り返ると、喋っているのは西洋人さん。どこの国の方かはわからない。
この時点での私の教科書的知識では、
This is 〜 までは英米?
さいごの here はマレーシア?
― ? ? ? ? ? ―
2. M さんからのメール
はてなマークが浮かんだ矢先に、クアラルンプールにお住まいの M さんから、次のような趣旨のメールをいただいた。 (ご本人に掲載許可をいただいています)
アメリカ人が、電話に出た時に "XX here." と言っているのを聞いたことがあります。
○○○の辞書にも、here のところに、"(It's) Brown here."「(電話に出て)こちらはブラウンです。」という例文が載っています。
最近では、アメリカ人は電話に出て "Brown." というように自分の名前を名乗るだけの人が多いように感じます。それに比べたら、マレーシア人は本当によく here をくっつけて言いますね。
おお、そうでしたか!
"XX here." は標準的に使われるのですね。そうすると、これは「マレーシア独特の表現」とは言えないことになります。コーヒー屋さんで喋っていた西洋人さんも、別にマレーシア表現に影響されたわけではないのでしょう。
ありがとう、M さん。おかげではてなマークが消えました。
3.ロバちゃんのヒント
さらに翌日、イギリス人のロバちゃんに会ったので聞いてみた。
「電話で名乗る時に "Robert here !" って言う?」
「言うよ。あ〜……、でも、自分がどこにいるかによるかなぁ。家にいて、電話を受けた時は言ってるかな。外にいて携帯で人にかけるときは"This is Robert speaking."だよ」
うーむ。こんな風に使い分ける「場合」もあるわけね。
マレーシアンたちが "XX here." を頻発しているように思えるのは、携帯電話の普及で、どこにいようと、かける時も受ける時も使っているからではないかな。
少なくとも私には、「ココからかけるときはコレ」「どこそこで受けたときはソレ」などと考えてる余裕なんてない。「いつの場合も "XX here."」 は、とても便利に思えてきた。
4.おまけ
やはりクアラルンプールにお住まいの N さんからはこんなお便りをいただいた。 (ご本人に掲載許可をいただいています)
私がマレー人に電話をかけて
「This is N speaking.」と言ったら
「それは英語じゃないですよ!」と
断言されてしまいました。
ハッ????
……、「断言」されてしまいましたですか……。
それでは、思いっきり普及している標準表現
"N here."
で、今後は対処してくださいね。
( 2004.02.28 記、2004.08.13 改)
初版:2004.02.17 最終更新:2004.08.13
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