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| 2003.11.16 |
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都心のショッピングセンターで人と会う約束をした。待ち合わせ場所は、地下一階のケンタッキーフライドチキンの前。店の前のベンチにカーネルサンダースが座っている。そのとなりに腰掛けて待つことにした。 目の前に花屋さんのスタンドがある。生花のほかに、色とりどりの風船も売っている。 マレー人のお父さんが、3歳くらいのちいさな女の子を連れて通りかかった。黒い髪がくるん、おっきな目がくりん、長いまつげがくるりん。女の子は風船を見てしきりに 「あれとって」とお父さんにせがんでいる。 「これ?」 「ううん」 「こっち?」 「うん、うん、それ、それ〜!」 ご指定の風船をお父さんが取って渡すと、くるりん娘はいきなりカーネルサンダースの方に走り寄って来た。となりにいる私を見て鼻をふくらませて満面の笑み。 私「よかったね〜」 (←日本語) お父さんの呼ぶ声がした。 「アイシャ(この子の名前なのだろう)、お金払うよ」 すると何を思ったか、店とは全然別の方向にとっとこ走り始めたアイシャちゃん。 お父さんは財布を出しかけていたが、店の人にひとこと断って、ちいさな娘を追いかけた。5メートル先でつかまえて、10リンギ紙幣を娘の手に握らせている。店の方を親指で指してなにやら言って聞かせていた。 くるりん娘、すると今度は私めがけて突進してきて 「はい」と10リンギ紙幣を差し出した。 「え!? ……、あっちだよ」(←日本語)と花屋のお姉さんを親指で指してあげる。 指の示す方向をじーーーっと目で追うくるりん娘。何のことだかわけがわかっていない様子ながらも、とりあえずそっち方面にとことこ行ってみたら、見事、花屋のお姉さんに自分で10リンギを渡すことが出来た。お、それだけじゃないぞ。お姉さんが何かくれようとしている。お釣りだ。すごい、8リンギももらっちゃった。お父さんの待つ方へひょいひょい歩いてお釣りを渡して、おつかい完了。 カーネルサンダースと私にくるんと振り向いて、ばいばいしながら去っていった。 女の子が選んだ風船はグレーがかった藤色だった。渋かった。 |
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エッセイメニューに戻る 最終更新:2003.11.23 Copyright (C) 2003-2008 nansei. All Rights Reserved. |
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