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10 Q and A (民族・言語)

クアラルンプール マレーシア

2001.12.16





 今回は、今までにいただいたお便りの中から、ご質問にコメントさせていただくことにしました。文中で、クアラルンプールのことをKLと表記します。



【Q1】 日本人は少ないんでしょうか?
          (世田谷区 Y さん)

【A1】 うじゃうじゃいます。


 マレーシアの総人口2200万人。クアラルンプールの総人口140万人。そのKLだけで日本人人口1.2万人とか言われています。多くは日本企業の駐在社員とその家族です。キャメロンハイランド(高原のリゾート)やペナン島(海のリゾート)などには、マレーシア政府の「シルバーヘアプログラム(*注)」に該当する外国人としてロングステイしている日本人も多いのだそうです。

 私の住んでいるのはKL北西部の新興住宅地帯。ここ数年で山を切り開いてぼんぼん新しい建物を建設しながら今なお開発中。現在コンドミニアムが15棟くらいにビジネス・ショップ・レストランエリアが2か所、建設着手のコンドが2棟、さらに病院が建つ予定。古い地図には載っていないこともあります。

 この一帯は
・新しく住居を探す人(が住む)
・家賃の相場が高め
という条件が重なって、自然、住人は物価の高い国から来た外国人が多くなります。38か国もの人々が住んでいるといいますが、日本人は特に多いです。コンドのロビーや近所のミニスーパー、カフェなど、あらゆる所で日本語が飛び交っています。朝夕は日本人学校のスクールバスが到着し、子供たちやお母さんでいっぱいで、その風景はなんら、日本にいた頃と変わりません。

 この地帯から一歩外に出ると、あまり日本人を見かけないように思います。


 (*注)「シルバーヘアプログラム」
 1987年から施行されているマレーシア政府の政策。一定の条件を満たす外国人にマレーシア長期滞在を認めるもの。50歳以上の退職者、マレーシアでの就労は禁止、年金などの所得が指定額以上、またはマレーシア国内の銀行に指定額以上の預金をすることなどを条件に5年の滞在が可能。最大10年まで更新が可。

 2002年に、「50歳以上」という年齢枠がなくなり、制度の名前も「マレーシア・マイ・セカンドホーム・プログラム」と改定されました。



「01 イスラム女性の衣装」で、タイトなスラックスやピッタリしたTシャツの華人女性が、服装がふさわしくないとして運転免許試験を拒否された話について。

【Q2】 どういう格好なら良かったんでしょう。長袖なら良かったのか? 長いスカートならよかったのか? (文京区 M さん)

【A2】 ゆるゆるのTシャツやストレートラインのパンツなどならよかったみたいです。


 この件は、体にピタッとした、ボディラインが強調されるスタイルが問題視されたみたいでした。

 人口の60%を占めるマレー人がほぼ例外なくイスラム教徒で、その女性の服装のワケは、かいつまんで言うと、
「髪、腕、足、ウエストのラインなど、男性を惑わす部分を包み隠す。夫以外の男性には見せない」ということなのだそうです。
― ふ〜ん、そうだったのか ―

 「バジュ・クロン」と呼ばれるマレーシアのイスラム女性の衣装は長袖の上衣とロングスカートの組み合わせで、全体のシルエットがすとん♪としたストレートライン。体の線が出にくい構造です。

 KLは特にチャイニーズの人口比がマレーシア全体平均より多いし、外国人も多く住んでいるので、ノースリーブやミニスカートで肌を露出するスタイルや、件の女性のようにボディラインが出るスタイルも多く見かけますが、田舎に行くと、マレー人人口の割合がいきなり高くなるので、そのような恰好をしているとたちまち「ふしだらな人」と見られてしまうそうです。

 各民族の信仰、習慣、服装の自由は保証されているとは言え、役所関係となると厳しい場面があるってことですかね。



「02 言語」で、「中国語」という言葉は存在せず、「マンダリン」「カントニーズ」「ホッキン」その他の多言語なのだ、と書いたことに関して。

【Q3】 じゃあ、日本の学校で習う中国語ってなんなんだ? (茅ヶ崎市 K さん)

【A3】 ごもっともなご質問。日本で習うのはほとんど「マンダリン」だそうです。


 この件は、私のコンド友達、のりまきさんに聞くことにしましょう。北京に留学していたことがあり、マンダリンを難なく操るうらやまし〜い方です。

 のりまきさん、日本で習うマンダリンの通用度をおしえてください。



 マンダリンとは「普通話」(プートンフア)と呼ばれ、中国国内の標準語となっています。NHK中国語講座もマンダリンです。

 カントニーズを話す地方や、ホッキンを話す地方でも、TVのニュースは現地の言葉のほかにマンダリンでも放送しています。

 が、中国全土の人々にマンダリンが通じるかというと、必ずしもそうとは限りません。なにせ中国は広いですから。

 チベットへ行った帰りに、西寧〜敦煌〜ウルムチ〜トルファン〜カシュガルをバックパックしょって旅しましたが、この辺に住んでる人達は、容貌が違いますね。確か、ウルムチ辺りはウイグル族ですね。目がくりっとしていて女の子もかわいらしくて……。

 もう中国の最西端のカシュガルでは、まるで中国とは思えない、みんなきらびやかな服装(よくインド人が着てるような)をしていました。それもそのはず、そこから1泊2日でバングラデシュへ行けるんですものね。

 質問からかなりはずれてきましたが、というわけで、トルファン辺りの人々はみんなウイグル語を使ってます。ホテルはさすがにマンダリンは通じますけどね。



 う〜む、奥深し、広大な中国。
 のりまきさん、ありがとう。

 で、マレーシアのチャイニーズですが、やはりここでも、「祖先が中国のどの地方の出身か」によって、「民族(部族?)単位」みたいな集団を形成しているようなのです。その集団を超えた婚姻は、過去にはあまりなかったとか。日常生活でどの言葉を使うかは、各家庭の方針によるみたいです。従って

ヴァネッサさん「マンダリンもホッキンも英語もばっちりです」
ヨック・インさん「マンダリンと英語は話せますが、カントニーズはだめです」
ワイ・ミンくん「英語が一番得意で、カントニーズとハッカを少々。漢字で書けるのは自分の名前だけです」
プー・イーちゃん「カントニーズと英語です。今マンダリンを習っています」

などなど、色んな言語パターンのチャイニーズがいるわけです。マレーシアのチャイニーズ同士で、カントニーズで話していたかと思えば、いつの間にか英語に切り替わっていたりする光景も、こんな背景を知ってからは不思議とは思わなくなりました。



 今回とりあげられなかったご質問を下さった皆様、すんません、また別の機会に。追加質問、ご意見、ご感想、その他なんでも常時募集中。


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