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01 イスラム女性の衣装

クアラルンプール マレーシア

2001.06.21





 確かにここは「多民族国家」だな、と思う。その辺を数分歩くだけで、バラエティに富んだ容貌、風体の人々に出会う。

マレー人         (イスラム教徒) 6割弱
華人(チャイニーズ)  (仏教徒・他)   3割強
インド人         (ヒンドゥー教徒・他) 1割弱

中華寺院やヒンドゥー寺院もそこここにあるが、イスラムのモスクが数も多くて一番目立っている。

 イスラム教徒は一日5回お祈りをする。工場やデパートなどの大きな職場やショッピングセンターなどにも「お祈りの部屋(スラウ=小さなモスク、の意)」があり、仕事中でも買い物中でも時間になると手を休めてお祈りをしに行く。

 毎週金曜日の昼のお祈りはとても重要で、普段モスクに行かない人もこの時だけは必ず行く。職場からでも駆けつける。よって、金曜の午後は道路がめちゃくちゃ混む。
 ― なぜ金曜なの? ―
イスラム暦(太陰暦)の金曜日は、キリスト教暦(太陽暦)の日曜日にあたるからだとか。

 余談になるが、マレー人、華人が混在するクマさんの職場では、マレー人のお祈りの習慣に対抗(?)し、華人は、何度か「お茶の時間」を設けて食堂にお菓子を食べに行く。時々おすそわけをいただくクマさんによると、これが実にウマイらしい。毎金曜日の昼は、華人も外へ出て行って2時間ほど帰ってこないこともあるそうだ。(皆が皆、そうだというわけではありません)



 マレー人の女性は外出時は必ずといっていいほど、大きなスカーフ(トゥドゥン)で頭をすっぽり包む。長袖で腰まで隠れる長さの上衣にロングスカートが彼女らの基本スタイル。正装時以外は、ジーンズにシャツの女性もいるが、それでもやはり頭にスカーフだけは巻いている。

 彼女らはノースリーブやショートパンツは身に着けない。プールに入る時も服を着たまま。その他の民族や外国人は日常的にノースリーブ、ショートパンツを着ているし、店にも売っている。しかし、先日実に理不尽な出来事があった。(理不尽と思うのは、外国人である私の勝手な見方かもしれないが)

 この国の入国管理局が、ノースリーブを着てパスポートを申請しに来た華人の女性に、「公的文書の申請にふさわしくない服装」だとして発給を断った。これを受けて、ある女性国会議員が
「わが国は多民族国家。色々な民族の事情をもっと寛容に考慮すべき」と反駁。
ここまで無料日本語情報紙で読んだが、果たしてその後、問題の女性にパスポートが発給されたかどうかは定かでない。

 こんなニュースもあった。運転免許試験を受けに来た二人の女性が、「服装が運転にふさわしくない」との理由で受験を拒否された。ひとりは半袖Tシャツにタイトなスラックス、もうひとりはピッタリしたTシャツにベルボトムのズボン。いったいこれのどこが運転にふさわしくないんじゃい? と、不思議で仕方がない。

 話戻して、ここ南国のイスラム女性の衣装は、シルクのプリント生地が実にきれいである。ビビッドで明るくはっきりした色づかい、大胆な花模様。よく見るとスカーフの巻き方にもいろいろあって、人それぞれ工夫を凝らしている。小さなブローチをポイントにあしらったり、スカーフ用のネックレス(輪になってなくて、両端をクリップでスカーフの首元の両側に留める)をしている人もいる。形の上では単一に見えるイスラム衣装も、飾り方はそれなりにあるんだなと納得する。

 シルクの衣装は気温が高くてもそう不快ではないだろうし、冷房の効き過ぎたショッピングセンターで寒い思いをすることもないだろう。いつかきっと着てみるのだ。


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